心理音響評価のパラメータってなに
心理音響評価のパラメータとは、人間の聴覚特性に基づいて音の質や印象を數値化するための指標です。これらのパラメータは、音響工學や製品開発において、音の品質を客観的に評価するために用いられます。主な心理音響パラメータには以下のようなものがあります。
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ラウドネス(Loudness)
音の大きさを表す指標で、人間が感じる音の強さを數値化します。単位は「ソーン(sone)」や「フォン(phon)」で表されます。 -
ピッチ(Pitch)
音の高さを表す指標で、周波數と関連しています。人間が感じる音の高さは、物理的な周波數だけでなく、音の強さや波形にも影響を受けます。 -
シャープネス(Sharpness)
音の鋭さや明るさを表す指標です。高周波成分が多い音ほどシャープネスが高くなります。単位は「アキューム(acum)」で表されます。 -
ラフネス(Roughness)
音の粗さやざらつき感を表す指標です。特に振幅変調や周波數変調が大きい音で顕著になります。単位は「アスペル(asper)」で表されます。 -
フラクチュエーション・ストレングス(Fluctuation Strength)
音のゆらぎや変動の強さを表す指標です。低周波の変調成分が多い音で高くなります。単位は「ヴァキュール(vacil)」で表されます。 -
トナリティ(Tonality)
音の中に含まれる純音成分の目立ち具合を表す指標です。特定の周波數成分が目立つほどトナリティが高くなります。
これらのパラメータは、人間の聴覚特性を反映しており、音響製品の設計や評価、騒音対策などに活用されます。例えば、自動車のエンジン音や家電製品の動作音の評価において、これらのパラメータを用いることで、ユーザーが感じる快適性やストレスを定量的に分析することが可能です。