兵どもが夢の跡
「兵どもが夢の跡」は、松尾芭蕉の『奧の細道』に登場する有名な句の一部です。この句は、芭蕉が平泉を訪れた際に、かつて栄華を極めた源義経や藤原氏の興亡に思いを馳せて詠んだものです。
「夏草や 兵どもが 夢の跡」
この句は、かつて戦いが繰り広げられた場所が、今は夏草が生い茂る靜かな風景となっている様子を詠んでいます。戦いに明け暮れた武士たちの夢や野望が、時を経て無常のものとなったことを感じさせます。芭蕉は、歴史の流れや人間の営みの儚さを、自然の風景を通して表現しています。
「兵どもが夢の跡」という部分は、武士たちの野望や戦いの記憶が、今はただの跡となってしまったことを象徴しています。この句は、歴史の移り変わりや無常観を感じさせる、芭蕉の代表的な作品の一つです。